痴漢王 その2
気づけば、下校ラッシュの時間だった。
俺は朝と同じように目を光らせて獲物を探す。今回の目標はおっぱいだ。元気なおっぱい、いいおっぱい。
と、目に付いたのは三人組のJKだった。膝上の緑色のチェックのスカート、ワイシャツにスカートと同色のブラウス、それを飾る大きな赤いリボン、極めつけは紺のハイソックと、なんともモダンなJKだ。
三人とも決して巨や特というおっぱいレベルじゃないが、上かつ美な様子がブラウスの上からでも十分に見て取れる。
特にパーマがかった明るめの髪を、上のほうで結んでツインテールにしている娘――ルックスも抜群で、実に俺好みであった。
が、俺の現在のスキルじゃ三人なんてとても無理なのは理解している。指をくわえて眺めるしかなかったわけだ。
と思っていたら俺のターン。会話から、JKの二人が次の駅で降りることが判明。残るのは俺好みのツインテールっ娘。逆転ホームラン。
明るい笑顔で友達を見送るツインテールっ娘。手をひらひらと振る仕草が実に愛くるしい。が、俺は次の瞬間の彼女の表情を見逃さなかった。
友人達が見えなくなってからの深いため息と、意味深な陰鬱な表情。
ここで俺にニュータイプ並みのひらめきが舞い降りた。おそらく、このツインテールっ娘は進学と同時にデビューを果たした娘なのだ。
さよなら今までのワタシ、よろしくこれからのワタシ。
というわけで髪型を変え、明るい少女を気取っているのだろうが、演じている現在の状況に疲れているのだろう。それの帰結があのため息というわけだ。
そんなんじゃダメだと言わんばかりに俺はツインテールっ娘の後ろに着いた。格好なことに、帰宅ラッシュのリーマン達でおあつらえ向きに車内が混み始めた。
ミッション開始。
まずは基本どおりにと、手の甲をスカートの上からツインテールっ娘のお尻に押し付けた。
通過儀礼のように体を強張らせる少女。
手を返すと、さすがにされるがままとはいかず、学生鞄持った右手ですぐさまガードしてきた。
俺はそれを交わすように、空いているスペースであるお尻の左側に手を移す。少女の手がそれをガードするために移動する。
次は右側――まさに、不毛な鬼ごっこだったが、抵抗をしたと言っても、声を出さない時点でゲームオーバーだったのだ。
俺は両の手でがっちりと少女の両側のお尻をホールドした。たまらず少女も左手を加勢させて守備体制に入る。が、これは俺の狡猾な陽動作戦だった。
両手を少女のお尻から外し、腰を押し付けてさらに密着させる。空いた両手を瞬時に少女の前方に運んだ。刹那、ブラウスのボタンを外す。
「嘘っ」
可愛い声が聞こえた。ホント、ホント。ワイシャツの上からでも分かる柔らかい揉み心地なんて、ホントいいおっぱい。
俺のいやらしい手のひらの動きから逃れようと、少女は身をくねらせるが、密着姿勢のため俺の股間を刺激するだけだ。
俺は両手の指を独立した生物のように起用に動かし、揉みながらもワイシャツのボタンを外すという荒業をこなしていった。
一個、二個…・・・三個めのボタンを外したところで、少女のイエローのブラジャーに包まれた上級おっぱいが、たゆんと飛び出した。
「やぁ…・…」
少女が小さく漏らす。顔を真っ赤にさせているだろう。正直、たまらん。
鼻息を荒くしながら、俺は少女のおっぱいを堪能し続ける。が、ワイシャツ越しもそうだが、ブラジャー越しというのもなんとも味気ない。
やっぱりおっぱいは生に限る。
というわけで俺は両手を脇のほうからブラジャーの中に差し込んだ。JKの生おっぱいゲット。少しだけしっとりとしたなめらかな絹のような感触だ。
「やめてぇ……ください……」
消え入りそうな泣声。そんなんじゃ意味がないぞと言わんばかしに、わっしゃわっしゃと少女の柔らかいおっぱいを荒々しく揉み続ける。
指先はときおり少女の乳首をかすり、それに少女の体は従順に反応してくれる。
そんな俺の激しいおっぱい攻撃に合わせ、次第にブラジャーはずり落ちていき、少女の美乳が車内で露になってしまった。
「もう、やだよう……」
と泣声は変わらず。やっぱりこの少女のルックスは作られた偽りのものだったのだ。せっかく作った友達にも本当の心は見せられていないのだ。俺は勝手に納得して、あることを心に決めた。
この少女の心を開かせてやる。
俺は少女のおっぱいから手を外した。少女から安堵の息が漏れるのがわかる。
しかし、それは束の間の平安でしかないのだ。俺は少女の両手を掴み、それを後ろに回して抵抗不能の状態にした。
そして腰を強く押し付ける。体任せに、そのままドアガラスのところまで少女を押し込んだ。
「いやぁ……冷たいよう……」
少女のおっぱいがガラスで潰れる。ぐにぐにと押し付けると、体全体で弾力を感じられる。柔らかおっぱい。
「あぁ、嘘ぉ……もしかして……」
少女が状況に気づいたらしい。こちらの電車も速度落とし、向かいのくだりの電車も速度を落としていく。
今の状況でも動体視力がよければ、少女のおっぱいは丸見えだろう。
「お願い……それは……」
どう懇願されようが、それはしなきゃいけのだ。少女は心をオープンにしなきゃいけない。
これ以上の心(おっぱい)の開放があるだろうか、いやない。
もしかしたら同級生も居るかもしれない。一躍有名人だ。おっぱい最高。
互いの電車の速度エネルギーがゼロへと向かう。まさに運命の時間だ。刻が見える。
「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
少女が小さく叫んだ。
俺はいち早く現場を後にしていた。
さすがに小さくても叫びは叫びで、まわりが反応してしまったのだ。俺はなんとかゴキブリの如く素早い動きで、事なきを得ていた。
しかし、しっかりと俺のパトスは少女のスカートへとぶちまけられていた。
少女は自分のはだけた胸を両手で必死に隠しながら座り込んでいた。なんでもないです、なんでもないですとか細い声で周囲の心配を振り払いながら胸元をせっせと直している。
ありがとうツインテールっ娘。ほんとにいいおっぱいだった。
このように俺は痴漢(おっぱい)経験値を獲得したのだった