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  • ハッピーメール【18禁】

ふたりぼっち その3

朝焼けが美しかった。
暁の空気は澄み渡り、すさんだ心が洗われる。
山川も薄雲も、見渡す限りを炎のような朱が覆いつくす。
それは言いようもない高揚感と、何物にも囚われぬ開放感を、
少年の心に刻み込んだ。
だが、その瞳がほんとうに美しいと感じたのは、隣に座す少女だった。
朝日に赤らむ、寂しげなその横顔…。
綺麗だねと微笑む彼女には、後に厳しい折檻が待っている。
それでも自分を連れ出してくれた。

少年はそれが嬉しかった。
仄暗い会場に、かすかに風の渦巻くような音が漏れた。
幕内の熱い吐息だ。
幕開けを待つ客席と布一枚隔て、舞台上にふたつの影がまぐわる。
音は、それらの内なる奔流を顕していた。
「お願い!もっと…ゆっくり、わたし、もう……っ」
切なげなうめきが微かに聞こえる。
澄んだ少女の声だった。
汗のしたたる肉肢が煌めく。
「鳴かせてあげる、って言ったでしょ」
背をしならせる少女に向き合う影が囁いた。
「貴方の躯はこういうときが、いちばん御機嫌なのよ」
女が腰を打ちつけるたび、押し殺した悲鳴と水音が漏れる。
自分のライブを観に来てほしい。

男がそういった時、紗和は目を輝かせた。
付き合ってまだ間もない。
終日にでも肌を合わせていたい時期なのに、彼は素っ気なかった。
大半がただ紗和を見つめているだけであり、毎日定時に帰宅してしまう。
紗和は悶々とした頭で、実は遊ばれているのではないかと疑った。
彼は素顔をみせないが、大変な美形だと想像がつく。
自分など、ご馳走の箸休めなのではないかと。
しかし晴れ舞台に招いてくれた。

少女はそれが嬉しかった。

ライブ前の緊張をほぐしたいと、男は朝早く紗和を舞台に連れ上げた。
板間に少女を寝かせ、スカートを捲る。
紗和は高校の制服を着せられていた。
彼とはじめて会ったときの装いを。

下穿きがずらされ、素肌への風が男の吐息で温まる。
かつてないほど淡みをすみずみまで視られ、弄くられ、
やがてはこの場で交戯を果たすだろう事を、紗和は気恥ずかしんだ。
しかし拒めば、男がまた彼方へ去る気がしてならない。
この舞台に於いても君主は彼であり、他の在否などその気ひとつだった。
磨かれた床が濡れた腕で滑る。
ライトの輝く天井が、揺れる前髪が飛沫を上げる。
腰を抱かれたまま、脚を垂らしたまま、華奢な躯は上下した。
濡れたブラウスの皺が深まる。
足先から幾筋かの露が零れていく。
「声を出していいのよ?前座にふさわしい音色だわ」
男が吐息と共に真っ赤な耳へ吹き込むと、
熱い膣内が蠕動し、きゅきゅうっと締まった。
客席の他愛ない話が、はっきりと耳に届く。
まともに喘ぎでもしたら、たちまち彼らに知れるだろう。

紗和は指を噛んだまま、しかし相手の腰使いを堪能していた。
少女を乗せる腰は締まりながらも逞しく、
豪放に隙間を満たす熱さには、もう何週もお預けを喰らっていた。
肺が直接揺さぶられるほどの律動。
息が上がっていく。
「やっぱり貴方、本当に…最高、だわ…」
褒められるのが嬉しく、少女は控えめに喉を鳴らし、口づけを返した。

ぴちゃぴちゃと水音がするほど、木の床が汗やとろみで浸されている。
今日だけは、彼の求めは果てしなかった。
対面位、後背位、座位、騎乗位。
あらゆる重ね方で身を繋げた。
火照った小豆を繊細な手つきであやされ、疲労と快感で腰が抜ける。

「あっ、あっ…」
もう幾度果てたろう。幾度注ぎ込まれたろう。
猛りは果てても果てても、少女の恍惚の表情を覗き込み、髪に顔をうずめ、
甘酸っぱい香を吸うと、たちまちに狂おしく圧し膨らむ。
今生の別れを惜しむように、男は紗和を貪りつづけた。

彼は、執拗に紗和の嬌声を聞きたがる。
それは彼らの破局を誘うものであるのに。
出会った時と同じ目をした、“女”がそこにいた。
好き。 気持ちいい。
いまは少女もそう返したい。
思うさま喘いだほうが気が晴れるとも思った。

だが、やはり声は上げられない。
ふたりぼっちの空間に、他者を踏み込ませないために。
二人の背中が恐ろしいほど震え上がり、今際の時を迎える瞬間。

あなたに逢えて よかったわ

紗和は、そう呻く声を聞き届けた。
少女はうれしそうに微笑む。

それが“彼女”の、別れの挨拶だとも知らずに…。
男は顎に伝う汗を拭いながら、舞台裏へ下がった。
そこにはひとりの少年が待っている。
中学生ぐらいだろうか。
男ほどではないが、健康的に日焼けした中々の美形だ。
目深にニット帽をかぶり、お忍びといった格好をしている。
彼は、男にタオルを渡しながら笑いかけた。
「あんた、真性の変態だねぇ。あそこまでやってるとは思わなかったよ。
よりによってあの娘、あんたの――― 」
言いかけ、男の指に遮られて押し黙る。
「良いでしょ。もう、 …終わった話だ」
少年は、控え室へ向かうその後ろ姿を、さも面白そうに眺めていた。
紗和はちょうど中央に用意された客席につき、ほぅと溜め息を漏らした。
先程の甘い時間が思い起こされ、背筋が心地よく波立つ。

その時、突然周囲の者が一斉に立ち上がった。
何事かと不思議に思う間もなく、今度は耳をつんざく黄色い歓声。
見れば、会場にいるのはほとんどが紗和ぐらいの歳の少女だ。
磨き直されたステージを眩い光が照らし、その中央に人影が現れた。
立ち上がった紗和は息を呑む。
女優よりもきめ細やかな肌、すらりとした体格。
メイクが変わり、髪型も違っていたが、それは紛れもなく“女”。
いや、今そこにいるのは垢抜けた男の姿だったが、
先程まで肌を合わせていた相手には違いない。

しかしそれとは別に、紗和は、なぜかひどく懐かしい想いを抱いていた。
見た事もないほど派手な男であるにも関わらず。

「今日は来てくれてありがとう。今回が、日本での最後のライブになる」
男はマイクをとり、いつもの低音で語り始めた。
――今回が、日本での最後…?
紗和は状況が呑めず、背伸び気味にじっとステージを見つめる。
そこにはワインレッドの証明が煌々と輝いていた。
紗和はかつて見た、鮮やかな朝焼けを思い出した。

「…だから、今日は密かに、おれの一番大切な女性を呼んでいる」
男の語りに、場内はいよいよ狂熱を帯びる。
自分のことだとはしゃぐ者、カメラを持ち出す者。
男はそんな様子を笑って眺めている。

周囲の歓声の中に、聞き覚えのある名がちらついていた。
あの男は名を聞いてもはぐらかして答えないため、彼の名ではない。
その名前は――

「その女性は、賢くて、優しくて、そして、可愛らしい――」

男は、一瞬、ほんの一瞬、確かに紗和の方を見て微笑んだ。
いつか見た、慈愛と悲しみの宿った眼で。
大 好 き な 、 お れ の 姉 貴 だ 。
紗和の一つ下になる弟は、とにかく器量が良かった。
勉学やスポーツにも秀で、長女よりも期待されていた。
ただ、彼は『頑張りすぎる』性質だった。
いい子ぶろうとするあまり、重圧に苦しむ日々。
紗和が深夜、ひそかに彼を連れ出したのはそんな頃だ。
近くの丘に登り、とっておきの朝焼けを見せた。
親からの罰は飯抜きや張り倒しではすまないだろうが、
塞ぎこむ弟を見ていられなかった。
泣き虫な弟が変わったのはそれからだ。

彼は、真紅に染まる少女の顔に、初めての恋をした。

紗和は口をうっすらと開け、動揺さえ表せずにいた。

思い出が、覆る。
なるほど、弟なら自分などを追うのも分からなくはない。
なぜ女装していたのかはともかく、
あの日に出会ったのも偶然ではなかった。
弟に人生を変えられ、弟に憧れ、
そして血の繋がった弟に、体を・・・・

「ねぇ、お姉さん…『紗和』さんですよね?」
背後から急に声を掛けられ、紗和は思わず背を伸ばした。
中学生くらいだろうか、なかなか男前な少年が見上げている。
だがその目は何かを画策するようで、好意は持てない。
「やっぱりそうだ…紗和さん」
少年は目は笑わずに、口元を綻ばせた。

「あいつもね、けっこう苦労人なんですよ」
彼は紗和の隣に並び、ステージを示して語る。
「家庭が不遇で、思い切って秘密裏にアイドルを目指して。
バレないメイクで成り上がりましたが、マスコミは怖いですからね。
普段は女装しなければならなくなったんです」
言いながら、徐々に紗和との距離を詰める。
紗和は訝しげな表情で耳を傾けた。
「でもね。今のあいつの場所には、本来僕がいる筈なんですよ」
少年は、ここではっきりと害意を現す。

「あいつはよく言っていました。自分を培ったのは …貴女だと!」
日焼けした手が紗和の腿を鷲掴みにする。
感情の力か、たちまちそこは変色していく。
「い、いたいっ!」
振りほどこうとする紗和に、少年は言い放つ。
「あまり、取り乱さない方がいいですよ。弟さんが見てます」

ステージでは、端整な男が顔にふさわしい美声を披露していた。
少女のような、艶っぽい、頼もしい、無限の音域。
紗和と奏でたそれらの音色が、圧倒的な反響に紛れて響く。
彼は息を継ぐ間、確かに紗和を見ていた。
どこか心細げな目に見えた。
あのような激白をした後だからだろうか。

この騒がしさの中なら、例え叫んでも男にはわからない。
だが、こちらから相手のなびく髪が見えるように、
あちらも紗和の事はしっかりと見えているだろう。
少なくとも、人垣から覗くその表情は。
「彼にあまり心配を掛けないで下さいね、お姉ちゃん」
少年はおどけた様にそういうと、腿を掴んでいた手を離す。
紗和はその手を握る腕を下ろし、悔しそうに少年を睨み据えた。

「大体、可愛い子ぶらないで下さい。彼の寵愛を受けたからって…。
僕の知り合いの女の子は、みんな貴女よりマシですよ。
この会場にいる娘だけでも、貴女は果たして何番目なのか…」
少年は喚起に沸く場内を一瞥した後、そろりと少女の側線を撫でた。
大人らしくない。細すぎる。まだ短すぎる…
膨らみを、くびれを、太股を撫でながら、品評するように蔑む。

少女は手を握り締め、ただ普段の顔を心がけて前を見つめた。
少年が可笑しそうに歯を剥く。
「安心して。一つ、貴女が歳並みに育てた場所もあります」
紗和の座っていた席に、少年は腰を下ろした。
ステージからも後ろからも、お互いの体で隠された部位に手を伸ばす。
(…や、やめて!やめてよ!!)
ちょうど“弟”と目が合ったため、拒絶の言葉すら出せない。
スカートがたくし上げられ、股布が下ろされ、指がねじ込まれる屈辱を、
少女は引き攣った笑顔で味わうしかなかった。

「クラスの女子と大差ない身体の癖に、中身は大人っぽいですね。
蕩けてるのに、柔らかく指を締め付けてます」
数え切れないほど達した所を指に侵され、紗和の太股が震え始めた。
(お願いだから…!!)
女の体はいくらでも逝ける。
そう言いたげに、五指は分かれ、容赦なく茂みを覆った。
“彼”とはまるで違う、節くれ立った手が這い回る。

いっそ弟から目を逸らしたい。
紗和は眉をひそめ、腰に手を当てて前屈を堪えた。
とろっと蜜を掻き出しながら、少年は言葉責めを深める。
「弟さんに、ずいぶん可愛がられたようですね?」
少女の顔が後ろを振り向いた。
その顔を見ながら、少年は勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
「ずいぶんと嫌がりますが、実弟相手でないと逝けませんか。」

言われてみればその通り。
少女は、知らなかったとはいえ、実の弟と繋がっていた。
同じ血でできた体液を混ぜ交わし、貪った。
男の、自分を避ける理由も分かる。
「あいつを咥えたんでしょう。どうでした?」
自分に欲情する、弟の怒張に舌を這わせた。口に含んだ。
口づけをし、交際を迫った。
「初めて体を許した時は?」
始まりはあの日の車内。
自分と似た雰囲気の弟に、抗しきれなかった。
今までの人生を捨てていいと、甘い道を選び、痛い目をみた。

―――姉貴…。
詰まった胸で会場を震わせながら、男は目を閉じた。
姉の様子がおかしいのは分かっている。
後ろにニット帽の少年がいることも。
自分を妬くアイドル崩れは、自分と姉との関係を壊そうとするだろう。
しかし、それでいい。

最初はただ、姉を助けたかった。
いつかの朝焼けのように、彼女に自分の人生を歩ませたかった。
しかし、それ以上に、何よりもあの少女が愛しくて堪らない。
聡明で、優しく、華奢な紗和を自分の物にしたい。
それが余りにも身勝手で、禁忌とされる欲望だとは分かっている。

彼は、この晴れ舞台を最後に、母国を去るつもりだった。

少女は前列の椅子をつかみ、上体を揺らして肩で息をしていた。
ブラウスが濡れて背中に纏いつき、前髪はほつれて顔に落ちかかる。
苦しげな脂汗を垂らし、全身を真っ赤に紅潮させていた。
ただ、指で弄くられただけだというのに。

「貴女のように、平凡な女性がする反応など分かっています」
傲慢に笑う少年に偽りはなく、
身体が痙攣してうなだれても、すぐに次の波が襲い掛かり、息を整える間もない。
年上相手にも味わえなかった、意思では抗えない技量。
少女は口を押さえ、嘔吐を堪えた。
(…つまらない娘だ)
さすがにやり過ぎたかと、少年は手の汁気を拭って椅子に掛けなおす。

場の盛り上がりから見ると、催しは最高潮に向かうらしい。
身を寄せていた男が遠く、じわっと紗和の視界が霞んだ。
“彼女”の眼差しを想いだす。
愛しくてたまらないといった、しかしいつも寂しそうで、優しい。
今の少女と同じ瞳。
彼は全てを知りながらも、ずっと演技を続けていたのだろう。
女である自身と、少女とが愛し合う世界を。
紗和は“彼”を慕っていた。
紗和は“彼女”を愛していた。

男が紗和に視線をやったのを見て、少年は立ち上がった。
胸を押さえる少女の横に並び、その頬を掴む。
そして自分の方へ強く引き付けた。
「――っ?ん、ゃあっ!!」
その意図を知り、紗和は肘で少年の首元を押し返す。
少年は少し咳き込み、不服そうに睨みすえた。
「誰も貴女なんかに、欲情して迫ってる訳じゃありませんよ。
貴女の弟さんが消えれば、その後釜は僕だ。
トップアイドルの彼女にしてあげようというんです」
あまりの物言いに、紗和は少年を睨み返す。
だが、返す言葉が見つからない。
―――わたしは…これからどうしたいの…

「何をすべきか、分からないんでしょ?
貴女はもう何の魅力もない。僕の数番目の恋人という立場が上等だ」
少年は今一度、紗和の顔を覗き込んだ。
揺れる瞳を、自信にあふれた目が射通す。
場内にどよめきが走った。
先程までクライマックスに相応しい歌唱を繰り広げていた男が、
急に声を詰まらせたからだ。
「……ご、ごめん。…何か、感無量でさ」
男のマイクを握る手は震え、その視線は定まらなかった。
少年は瞼の震える娘に舌をくぐらせ、ステージに余裕の笑みを向ける。

舌が痺れるほど吸いつかれる、唾液が零れるほど唇が擦れる。
こんな愛のない口づけも、これほど汚辱感に塗れるのも初めてだ。
もしも、彼なら。彼女なら。
………“弟”なら。

ぽろぽろと、ふいに涙が零れた。
「泣くと雰囲気が台無しです。心配しなくても、満足はさせますよ」
少年は糸を引きながら唇を離し、紗和の胸の膨らみに手をかける。

―――ああ。わたし、やっぱりあの子がいいんだ。
冷たい頬へ流れる露に、紗和は呟いた。

「弟が、ですか?…馬鹿馬鹿しい」
少年はニット帽から蔑みの目を覗かせ、再び紗和の潤みに指をのばす。
「黙って僕に従った方が良い。彼ももう成功はしません。
貴女の様な半端な人間が、世間の目を忍んで生きる事などできない」

コンサートの熱は冷め、会場には静寂が広がりつつあった。
唇を噛む少女に、少年は優越感に浸って続ける。
「さっき随分と中に出されてもいましたしね。
孕んだとなれば、中絶費用も貴女個人では馬鹿になりませんよ?」

どこにでもいる娘だが、あの男の姉と思えば愉しめる。
それにしおらしくしていれば、確かに見れなくはない――。
少年が下卑たことを考え、少女を押し倒そうと手をかけた時だ。
皮が弾ける音がし、彼の視界が揺れた。
頬が熱い。

「いつまでも触ってないで。あんたには興味ないの」
紗和の目は、そのとき、朝焼けのように鮮やかだった。
少年の首筋がぞくりと寒くなる。
「中絶なんてしない。…わたしたちの子を」
彼女はくるりと踵を返し、入り口の光へ歩き出した。
ニット帽の少年は、頬を押さえて立ち尽くす。

「………ぁ、あいつら…姉弟、そろって…っ!」
割れそうな歓声の中、男の笑顔は翳っていた。
(いや…いいんだ。あれでいい)
あの口づけが頭から離れない。
性格の歪んだ子供に姉を渡すのは不服だが、自分よりはましだ。

男は荷物を押し、搭乗ゲートに向かった。
窓から見える山々には、陽が沈みかけている。
朱色には変わりなかったが、彼は綺麗だと思えなかった。
――さよなら、紗和。
目を閉じてその風景を焼き付ける。
気のせいか、辺りが騒がしかった。

警備員と取り巻きの怒声が聞こえ、背中に何かがぶつかる。
柔らかな感触、ふわりといい香りが漂う。
駆け寄る警備員を制し、男は囁いた。
――帰って、くれ。
細い腕は、しっかりと掴んだまま放さない。
もう一度繰り返す。
返事はない。
男は俯いてささやく。
―― 一緒には、いられないの。
感触が離れる。
男は深く溜め息をついた。
しかし、背中を静かに撫でる感触に、目を見張る。

あ な た が   す き

男は、ゆっくりと振り返った。
やがて消える朱が、隣の華奢な体を染めている。
ほんの一時でも。例え気の迷いでも。
その笑顔は、この世のどんなものより美しかった。

世界でふたりぼっち。

彼らは手を繋ぎ、夕日の照らす道を歩いていく。
すぐに辺りは闇が覆うが、二人で歩けば、やがて―――。

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