人のいない長距離バスで…
「あ、絵里姉?今からバス乗るよ。
そっちに9時頃付く予定だから。夕飯おいしいの期待してるね。
うん…うん、わかった。ついたら電話する、じゃあねー」
夏美は携帯片手にしゃべりながら、バスの乗車場に向かっていた。
期末試験も終わり、今日から春休み。
京都で一人暮らしをしている姉をたずねる約束をしていた。
紺色のブレザーに白シャツ、赤いチェックのプリーツスカートと、
夏美は制服のような格好をしている。
姉には休みくらい違う格好すれば、と言われるが、
夏美はこのスタイルが気に入っていた。
バスの窓を鏡代わりに胸元のリボンを直し、
夏美はバスのステップを上がる。
車内は思った以上にすいていた。
2階建てのバスの1階には、まばらにしか乗客が座っていない。
「えっと10-Aは、っと…」
夏美は小さくつぶやき、バスの座席を探す。
どうやら2階のようだった。
肩にかけたバッグをかけなおし、後ろの方の階段を上る。
2階は1階より更に空いていた。
2~3人、サラリーマン風の乗客がいるだけで、
あとはがらんとしている。
これだけ空いていればどこに座っても良さそうなものだが、
夏美は律儀にも乗車券通り、最後部の座席に腰掛けた。
早速座席を倒すと、夏美は大きく伸びをした。
「こんだけ空いてたら、何しててもわかんないなぁ…
どうせ長いんだから寝ちゃおうっと」
独り言をつぶやき、夏美は目を閉じた。
再び夏美が目を覚ますと、
窓の外はもう薄暗くなりはじめている。
「ずいぶん寝ちゃった…もう暗くなってる。
あとどのくらいかな?」
夏美は携帯を取り出し、ちらりと画面を見る。
と同時に、隣にいつの間にか乗客が座っている事に気づく。
大学生だろうか、でも知らない男の人が隣に座っているのは、
いい気はしない。
夏美は小さくため息をついて、携帯を窓際に置いた。
すると、タイミングを見計らっていたのか、
横の男が声をかけてきた。
「君、おっぱいがおっきいね。
シャツのボタンが弾けそうだよ」
夏美は驚いて男の顔を見る。
男はにやにやと笑い、いかにもすけべそうな顔をしている。
嫌悪感から夏美は眉をひそめ、反射的に胸元を手で隠した。
「何言ってるんですか?大声だしますよ」
毅然と夏美が言うと、男はふふっと鼻で笑った。
そして夏美の方へぐっと乗り出すと、
いきなりブレザーの襟元から右腕をつっこんできた。
突然の事に戸惑い、夏美は声を失う。
黙っている夏美の態度を了承と取ったのか、
男は乱暴に夏美の胸をまさぐりながら、
なおも身を摺り寄せてくる。
逃れようと夏美は身を捩って窓の方を向こうとするが、
逆に羽交い絞めのように後ろから抱きすくめられてしまう。
男は夏美を背中から抱きしめた体勢のまま、
ブレザーの裾から両手を入れる。
シャツ越しに夏美の豊かな膨らみをもみ始め、
そっとささやく。
「見た目以上におっきいねえ。
へへ…Eカップ…それともFカップかな?
柔らかいなぁ~。すぐに気持ちよくしてあげるからね…」
耳元で、笑いながら吹きかかる男の息に、
嫌悪感がこみあがってくる。
それでも夏美は、混乱と恐さとで声が出せずにいた。
と、男の手が夏美のシャツにかかる。
夏美が男の手を押さえようとしても、
力ではねのけられ、強引にボタンが外されていく。
ぐちゃぐちゃに乱れたシャツの隙間から、
白のレースのシンプルなブラジャーが見え隠れする。
男はブラジャーの上から、
膨らみの頂点を探り、爪先でカリカリと刺激する。
くすぐったいような、むず痒いような感覚が
夏美自身を責め始める。
窓越しに映る夏美の困惑した表情を男は愉しんでいるようだ。
身を捩る夏美を執拗に追いかけては、
下着越しに乳房を揉みしだく。
もともと肌のきめが細かい夏美のこと、
まるで吸い付くように柔らかな感触で、男の欲望を煽ってしまう。
とうとうブラジャーが邪魔になったのか、
両方の膨らみの下からすくい上げるようにして
両手を差し込み指全体で押しつぶすように愛撫を続ける。
当然ブラジャーは用途を失い、
夏美の胸の上辺りに押し上げられる。
代わりにブレザーの襟元から、
薄ピンクの蕾と柔らかな乳房がぷるん、と露になった。
いやっ、と夏美は反射的に小さく悲鳴をあげた。
だが、男は益々愛撫の手を早める。
親指と人差し指とで、薄桃色の粒をくりくりと捏ねる。
初めて男に愛撫されるそこは、
甘い刺激を受けて、ぴん、と尖り始めていた。
夏美も、自分の身体の恥ずかしい変化を肌で感じていた。
「あれれ…こんなに固くなってきた。
乳首をツンツン尖らせて…
感じちゃってるのかなぁ?」
男はへらへらと笑いながら、
夏美を力ずくで前を向く体勢にした。
抵抗できない程強い力で従わされ、
夏美は不安で泣きそうになっていたが、
結局、男に乳首をいじくりまわされながら、
うつむいて耐えることしかできずにいた。
そのまま黙ってされるままになっている夏美の様子に、
味を占めた男は、益々調子に乗り始める。
「あれれ…静かになっちゃった。
もしかして、濡れてきちゃった?
くくくっ…俺が確かめてやるよ」
男はそう嬉しそうに言うと、蕾を弄んでいた手を離し、
夏美のスカートの中へと手を伸ばす。
このままじゃ、痴漢のいいようにされちゃう。
がんばって、やだって言わなきゃ。
夏美は心の中で何度も唱える。
そして、やっと、声を出す事ができた。
勇気を出して拒絶の意志を伝える。
「…や、やめて下さい、こ、こんな…事…っ」
小さな声だったが、夏美の精一杯の勇気を振り絞った声だった。
だが、男はふん、と鼻で笑うだけで、気にも留めない。
「いいよ?大声出しても。
でもその格好、他の人に見られたら恥ずかしいんじゃないかなぁ?
それとも…わかった、やらしいおっぱみんなに見て欲しいんだろ?
そういうの、興奮する性質?」
「……ち、違います」
開き直る男の態度に、逆に夏美の声は小さくなってしまった。
それでもスカートの裾がめくれないように、
夏美は必死でスカートを抑えている。
が、その手の下ですでに男の指は蠢いていた。
夏美の大事な部分に触れ、その存在を確認すると、
指先でかりかりとこすり始める。
男の指は布越しにしつこく敏感な芽を転がし、攻め立てる。
痺れるような快感が走り、
じゅわっと熱い液体がショーツに広がるのが分かった。
明らかにショーツが濡れていくのが分かり、
再び恥ずかしさで夏美は頬を赤くする。
「ここ、気持ちいいのかな?
よだれがいっぱい出てくるなぁ…ほら、聞こえる?この音」
静かな車内に、くちゅくちゅといういやらしい音がやけに響く。
夏美は男の手を押さえつけ、首を左右に振る。
「もう、やめて…ください」
かすれた声で夏美が哀願すると、男はにやりと笑う。
スカートを乱暴にめくり上げ、ショーツの上から手を入れると
弄ぶように指をクリトリスに擦り付ける。
「恥ずかしがらなくていいよ。
クリいじられるの大好きなんだろ?
だってほら、濡れすぎでパンツ透けてるよ…。
いやらしいビラビラの色まではっきり見えるもんなぁ」
「そ、それは…違、っうんっ…」
初めて男の手で弄られる夏美の秘所は、
少しの刺激でも十分悦びを感じていた。
しかも、耳元で囁かれる卑猥な言葉が、
夏美の身体を一層敏感にする。
夏美は身の置き所がないように、もじもじと身を捩っては、
時折腰を浮かせてぎゅっと目を閉じる。
次第に夏美の身体の中で異変が起きていた。
男に触られている部分を中心に、どくどくと脈打ち、
快感が全身に送られてくる。
素早く指が往復を始めると、思わず声が出そうになり、
夏美は唇をかんで、必死にこらえている。
そんな夏美に男はそっと耳打ちする。
「へへ…さっきから相当きてるんだろ?
我慢しないでイってもいいだぜ?」
夏美は男の言うなりになるもんかと、必死で首を振る。
と、窓際に置いてあった夏美の携帯が鳴った。
バイブにしていたため、振動で携帯がカタカタと小さな音を立てる。
夏美がはっとして携帯を取るより早く、
男の手がそれを取り上げた。
携帯の画面には、かわいらしい動物のキャラクターが
着信を知らせている絵が映し出されている。
「お楽しみの最中に、誰かな?
絵里姉、ってことは姉ちゃんか。
バスの中では通話禁止だよなぁ。
あ、それとも…今イきそうだから出られないのぉ
って伝えた方がいいかな?」
薄ら笑いを浮かべながら、
男は携帯で夏美の陰唇をゆっくりとなぞる。
早く切れて、と夏美は心の中で祈ったが、
中々着信が切れる気配はない。
携帯を陰部に強く押し付けられ、
不規則な機械の振動が加わると、
夏美は頭の中が真っ白になると同時に、軽く達してしまった。
その瞬間、今までこらえていた、喘ぎ声が漏れる。
声こそ小さかったが、明らかに感じている女の声だった。
男は夏美の声を聞くとのどの奥で、くぐもった笑い声をもらした。
携帯を勝手にいじり、プロフィールを呼び出すと、夏美の名を呼ぶ。
「なつみちゃん、携帯なんかでいっちゃったねぇ…。
かわいい声まであげちゃって。
もしかして携帯でオナニーしてるのかな?なつみちゃんは」
恥ずかしくて、夏美は顔をあげることすらできなかった。
消え入りそうな声で反論する。
「そんな事、わ、私…してません…」
男は更に言った。
「へぇ~?まぁなつみちゃんぐらい淫乱だと、
携帯じゃ物足りないよね。本物試してあげるよ。ほら…」
そう言うなり、男はごそごそとカバンから小さなピンク色の棒を取り出す。
夏美はうっすらと涙の浮かぶ目で、
その小さな棒状の物体を見つめる。
そこからコードらしき白い線が延びていて、
男の手の中にはリモコンと思しき箱がある。
乱れて半裸状態の夏美のショーツの中に、男はその棒を押し込んだ。
無機質な冷たさと固さに夏美はぴくっと震える。
夏美が何かと問う間もなく、男はそのスイッチを入れた。
振動音がしたかと思った後、
夏美は背中を仰け反らせた。
その機械が振動をはじめた途端、
夏美はアソコが溶けるんじゃないかと思うほどの
激しい快感が、頭からつま先まで走り抜ける。
太ももに鳥肌が立ち、自然と身体が小刻みに震えてしまう。
今日初めて愛撫を覚えた夏美には、その刺激は堪らなく甘い。
身体が感じている事を理性で否定しようとしても、
言葉にならずに、身体の一部分が熱くなっていく。
その気になれば男からリモコンを奪う事ぐらいできるだろうが、
夏美の表情は快楽で弛緩し、意志すら感じられない。
このままもっと蕩けたい…夏美がそう思い始めたとき、
なぜかその刺激はすっと消え、とろ火であぶる様な、
微弱な振動だけが残される。
もっと激しくして欲しいと身体の中心が脈打っている。
自分からねだるのと同じだとは分かっていても、
夏美は自然と男に目をやってしまう。
男は夏美のもの欲しげな視線に気づくと、
口元に人指し指を当て、黙るようゼスチャーをしてから、
ゆっくりとリクライニングを元に戻した。
ふと夏美の視界から男の姿が消える。
慌てて夏美も身体を起こそうとすると、
通路をこちらの方に向かって40代くらいの男が歩いてくるのが見える。
トイレだろうか?
一瞬理性を取り戻した夏美の心臓は、早鐘を打ち始める。
こんな恥ずかしいところ見られたら、どうしよう…
頭の中でその言葉が反響し、
夏美はコードで男と繋がっているのがばれないよう、
通路に背を向けて横向きになり、慌てて衣服の乱れを正す。
早くいなくなって…!夏美は心のなかで何度も唱える。
何事もなくその男性が夏美たちの横を通り過ぎようとしていた時、
間の悪い事に、その中年男は通路に物を落としたようだ。
本だろうか、ばさっと音がする。
お願い、早くどこかにいって!
夏美はそう祈ることしかできない。
と、ずっと弱かったバイブの振動が一気に跳ね上がった。
体勢を変えたせいで、クリトリスに直に先端が当たっているようだ。
ずっと焦らされていた夏美の蜜壷から、愛液が溢れてくる。
思わぬ攻勢に、夏美は必死で声を抑えた。
唇を噛み、両手で口を押さえる。
絶頂に達するのをぎりぎりで我慢している夏美を後目に、
男はその中年男と世間話を続けながら、
片手のスイッチで振動を弱から強へと緩急をつけて、
夏美を更に責め立てる。
ほんの数秒で夏美の我慢は限界を迎えてしまった。
何も知らない男の前で、
絶頂を迎えさせるのが男の魂胆だと頭ではわかっていても、
夏美はもう耐え切れなかった。
自分の膣の入り口がきゅっと締まるような感覚がした瞬間、
んっんっんっ、と抑えた喘ぎ声が漏れ、
身体が震えだし、ぞくぞくと快感が背中を走っていった。
「…や、ぁ、だめぇっ…んっ」
とろとろに秘所を蕩かし、
太ももにまでいやらしいメスのニオイのする蜜を溢れさせながら、
背中を弓反らせた体勢で達してしまった。
そればかりか、ぷちゅ、と小さい音と共に溢れてきた液体で
夏美のスカートはますますメスのニオイを放つ。
初めて完全に絶頂に達し、
夏美は自己嫌悪と、悦楽の狭間で逡巡するしかなかった。
そして、やっと醒めてきた夏美が男の方を見やると、
満足げな顔で笑って見下ろしているのが目に入った。
自分の思い通りに喘ぎ、
絶頂を迎えた夏美にさぞ満足しているのだろう。
にやけたまま夏美に話しかけてくる。
「気づかれたよ?今のは…。
折角俺が話をしておじさんの気を逸らしててあげたのにさぁ、
あんっあんっ、だめぇ…!だもんなぁ。
しかも、潮まで吹いて。
なつみは人に見られて興奮する変態なんだねえ」
男に嘲笑われながらも、夏美は男の言葉を否定できないでいた。
アソコがじんじんと痺れ、
何も考えられなくなる程快感で達したのは初めてだった。
しかも、もう身体は次の快感を欲してきゅん、
と切なげに欲望を訴えている。
「あれ、まだイき足りない?
太ももすり合わせたりして、ほんとに淫乱だね…なつみは。
このおもちゃ、欲しいのかな?」
男は夏美のショーツから伸びるコードを掴み、
リモコンを目の前で振ってみせる。
さっきまでの夏美なら、こんなものいりません、と言っただろうが、
今の夏美は完全に男の手中にあった。
夏美の目の焦点は完全にぼやけ、
ただ玩具をねだる子供のように男の手を見つめている。
「でもただではあげないよ。代わりになんか欲しいなぁ」
夏美は不安そうな表情で男を見た。
「代わりって…何ですか…?」
「なつみのショーツにしようかな。
愛液がたっぷり染みこんでて今日の記念になりそうだ」
男はそういうと、すっかり色が変わった夏美のショーツを脱がせにかかる。
夏美はすでに抵抗する気力は失せていた。
男のされるままに両足をあげ、蕩けた秘所を男の眼前に晒している。
バイブを夏美の手に握らせると、
男は一息にショーツを膝まで脱がせた。
布とどろどろの花弁の間に透明な粘液が幾筋も糸を引く。
露になった夏美の花弁はピンク色にぬめり、
その端には勃起して真っ赤に充血した
小さな芽が顔を出している。
男が夏美の手を取りその蕾に導くと、
陰部に唸る小さな棒を押し当てたまま、
夏美は目を閉じて小さくため息を漏らした。
まるで虜になってしまったかのように、
夏美はうっとりとした表情のまま空を見つめている。
「あんまりイきすぎるなよ…じゃあなつみ、またな」
そう言って男が去った後も、
夏美は初めて覚えた快感の中で放心していた。
胸ポケットに入れていた学生証がなくなっている事にも気づかずに…。
「へぇ江口、夏美ちゃんかぁ。
なつみ、ってこう書くんだ。お嬢様学校の2年生か…」
男はバスを降りた後、手帳を手に再びにやりと笑った…